ニードルフェルトでリアルな動物を作っています。 彼らの紡ぎ出すそれぞれの物語を、どうぞ聞いてください。
第十七夜 * 薄荷祭
2011年02月25日 (金) | 編集 |
ひそひそ話-2-s

「あのね こんな話 知ってる? ドロップの缶のひみつ」
「ううん なあに? 教えてー」

「ドロップの 缶入りってね
 いろんな色の果物の味…イチゴやメロンやオレンジや…
 中に ひとつかふたつ 必ず入ってるんだ
 白くて スースーして ピリピリして
 子供には 絶対 食べられない味…!
 ハッカのドロップさ!
 あれはね わざとなんだ
 全部食べて 空っぽにしないために
 薄荷祭のウサギを呼ぶ鈴を作るためにさ」

薄荷うさぎー1-s

「薄荷祭は 冬に別れを告げる祭り
 ウサギは 冬の 葬り人…

 二月の終り 寒の戻りの 月の光も凍りそうな夜にね
 ハッカドロップの缶を そっと振るんだよ
 誰にも知られず 振るんだよ
 
 月からウサギが降りてきて 誰も見てない真夜中の庭で
 静かにひとりで 踊るというよ
 冬を ひそかに とむらうために…
 それは それは 美しい
 雪を集めて 作ったような
 ほの白いような 薄青いような 輝くウサギだというよ」

薄荷うさぎー2-s

薄荷うさぎー3-s

「ね だから ドロップの缶入りはね
 ひとつのこらず 食べちゃだめ
 白いハッカは 残すんだよ
 薄荷祭のウサギへの 捧げものなんだよ…」

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「ねえ どうしてシマリスさんは そんなにたくさんのお話を 知ってるの?」
「うふふ… それは秘密


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