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ニードルフェルトでリアルな動物を作っています。 彼らの紡ぎ出すそれぞれの物語を、どうぞ聞いてください。
しぶやるな作品紹介-3
2019年07月16日 (火) | 編集 |
しぶやるな、かくれんぼシリーズも連れて行きます。

代表格、子猫も。

しぶやるなー9

猫と人気を二分する双璧、うさぎも。

しぶやるなー6

このほかにも多数参戦。

まだまだ仲間は生まれています。
続く~
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しぶやるな作品紹介-2
2019年07月02日 (火) | 編集 |
どんどん、仲間は生まれてる~

しぶやるなー3

ネコの赤ちゃん。
「守ってあげたくなるブローチ」と、かつて名付けてくださった方があって…
それを大変名誉なことに思っています。
こんな顔が私の基本なのだろうなあ。
ずっと忘れないでいよう。

しぶやるなー4

これも母性本能直撃系。
しばらく作らないと、たちまち下手になる。
味噌汁作りのような。ピアノか英会話のような。
いつも、ウサギに試されている。

しぶやるなー5

いつも定番人気の、シマリスさんとフェネックさんも、もちろん仲間入り。

(注:おまけの革製台紙は、出品作が全部そろったら、バランスを見て変更されることもありますので、ご了承ください。)

しかし全力で走っているのに、悪夢の中で何かに追われて逃げている時みたいに、ちっとも進んでいかない。
そして恐ろしいことに、今年も半分がもう過ぎたのだった。
さらに修羅場は続く…
ヒグチユウコ展 「サーカス」へ
2019年06月27日 (木) | 編集 |
サーカスポスター

ずうっと、神戸に来るのを、指折り数えて待っていました。
 「サーカス」…
なんて昭和な響きだろう。その翳りがヒグチユウコの世界観にはまる。

満を持して、いざ!

サーカス 壁

サーカス 柱

さあ、この赤いカーテンをくぐったら、あなたもサーカスの虜になるのですよ~

サーカス 入口


絶対撮影OKポイントがたくさんあるよね~と予想してきたけど、本当にたっぷりあった。
あと、ゆっくり座れる絵本読み放題コーナーもあったり、結構のんびり、まったりできた。
ガチャガチャもたくさんある!

サーカス 出口

絵本閲覧コーナー、天井からぶら下がってる大きなギュスターヴくんたち。

サーカス メインビジュアル

九月までと会期も長いから、みんな見に行ってくれるといいなあ。
すぐ近くまで行っただけなのに、とても長い旅をして帰ったような気になる、そんな一日でした。
ハンドメイドるなパーク作品紹介
2019年06月22日 (土) | 編集 |
ハンドメイドるなパーク(以下、しぶやるな)近づいてまいりました。
詳しくはこちら
会期が、前期と決定しましたので、お間違えのないよう、お気を付け下さい。

2019しぶやるな


私は、7/30~8/4の出店になります。

作品も、出来たものから少しづつ紹介していきますね。

しぶやるなー1

ブローチたくさん持っていきます。
代表選手の白ウサギさん。

しぶやるなー2

野生系代表、クロアシネコさん。

運命の出会いがありますように!
夏休みは渋谷西武でお会いしましょう!
第47夜 * きつねの煎餅店
2019年04月24日 (水) | 編集 |
ぽかぽかと、よく晴れた日だった。
とある小さなお稲荷さんの参道に、縁日でもないのに、ぽつんと一軒露店が出ていた。
藍地に白く、きつねの顔を染め抜いた暖簾。
今どき珍しく、丸坊主で紺がすりの小僧さんが、にこにこ立っていた。

近寄って見ると、きつねの他にも、様々な動物の顔。
キャラクターもの。
芸能人や各国首脳。

こういうお面は、よく露店で見かけるが、これは食べられるお煎餅なのだ。
何より私が驚いたのは、その描写のクオリティだった。
動物の毛並みの一本一本、人物の細かい皺まで、彫刻のような…
いやそれ以上の、生きているかのような仕上がりなのだ。

『こんな精巧な金型を作る職人さんがいるんだ…』

お煎餅のケースには、小さな貼り紙がしてあった。
「どんな顔でも、おひとつからオーダーメイド承ります」

ミーコ

どんな顔でも…
私は思わずスマホを取り出した。
私の欲しい顔はたった一つだ。 去年死んだミーコ。
今でもずっと待受にしている、大切な猫…

でも…金型を作ってもらうんだろうから、時間かかるんじゃ…それに高いよね…

私は、もしかしたら自分で思う以上に長いこと、貼り紙を食い入るように見ていたのかもしれない。
声に出して訊いてもいないのに、小僧さんが言った。
「…いいえ、すぐに作れます。お値段も、ここに並んでるのと、同じですよ。」

ほんの数百円で? ほんとうに?
私は待受を小僧さんに見せた。

「…はい。もう覚えました。」
小僧さんは、数秒間まじまじと画面を見ると、猛然と粉と卵を溶き始めた。

「午前中に、たくさん基本のきつねが売れちゃったんで、何枚か腕慣らしに焼きますね。その後ミーコちゃんにかかります。」
小僧さんはフライパンを火にかけると、タネを流し込んだ。
キツネの形してない、ただの丸いフライパンだ。

…私、ミーコの名前を、言ったっけ?

すぐに甘いにおいがたちこめ、キツネ色の丸い煎餅が焼けた。
小僧さんは、まだ柔らかいそれを、指でつまむと、
「あ、熱くないの?」という暇もなく、べちゃっと自分の顔に押し当てた。

「だ、大丈夫? やけど、してない?」
小僧さんは、ゆっくり、大事そうに煎餅を顔から剥がした。

キツネの小僧さん

中から現れたのは、ふさふさ、金色に見まがう輝く毛色の、子ギツネだった。

人生で、あれほど驚いたことってない。
なのに小僧さんは、淡々と、「僕はもう慣れてますから」と、立て続けに煎餅を焼いては顔に押し当てた。
みごとなきつね煎餅が、ずらりと並んだ。

「だんだん、調子出てきた!次は、ミーコちゃんやります」
そう言って、小僧さんが顔から煎餅を剥がすと…
まぎれもない、ミーコの顔が、現れた。

…どれほど私は、いつまでも、その顔を見ていたかったろう。
けれども小僧さんは、てきぱきと、煎餅をレトロな紙袋に入れてくれたり、吊り下げたザルからおつりを出したり。
別れの時が近づいていた。

「このお煎餅ね、しばらくは食べないで、眺めててくれてもいいけど…。
最後には、必ず食べてあげてくださいね。お煎餅はそれが幸せなんです。
約束ですよ。」

お見送り小僧さん

小僧さんはいつまでも手を振って、私の姿が見えなくなるまで見送ってくれた。
最後までミーコの顔のままだった。

     *          *          *

帰り道、ふところの中でお煎餅は、不思議にいつまでも温かかった。
ミーコを拾って、抱いて帰った日のようだった。

何日も、ミーコのお煎餅を眺める日が続いた後。
『あ、今日がきっとその日なんだ』と、何故だかふっと、そんな気がした。

お煎餅はほろほろと、ほんのり甘くて懐かしい、普通においしい味がした。

何の涙かわからない…悲しいだけとは、もう違っていた。
安堵なのか、あきらめなのか…
いやもっと大きくてふかふかの、暖かいものに大切にくるまれたような感覚。
涙は、ぬぐってもぬぐっても、とめどなく湧いて仕方なかった。



それにしても…
どうしてあの日、訳もなく、お稲荷さんのあるあの駅で、
降りてみようと思ったのかなあ。